韓国映画

【トッポキはパワーワード】な韓国映画『ミッドナイト・ランナー』ネタバレ感想@Netflix

捜査の3原則は「被害者・物証・現場」だそうですが、

この映画を見終わる頃には「情熱・執念・本気」が正しいやつだ!と思わずにはいられません。

 

…いや。厳密には「被害者・物証・トッポキ」かも!?

※2020年9月現在 Netflixで絶賛配信中

韓国映画『ミッドナイト・ランナー』

あらすじ

警察大学へ入学しひょんなことから仲良くなった、パク・ギジュン(パク・ソジュン)とカン・ヒヨル(カン・ハヌル)。

同期に彼女ができたきっかけがクラブだったことを知り、大学に許可をもらい江南のクラブへ出かける。

その夜道で偶然同世代の女性が車に連れ込まれるのを目撃。

近くの江南署に飛び込むも、同じくして起きた大企業家の孫の誘拐事件で相手にされない。

成人女性を無事に救出できる時間は7時間と大学で教わった2人は、業を煮やし2人で救出しようとする…

ネタバレ感想

学校で学んだことは無駄じゃない

「誘拐された成人女性の生存時間は7時間」

これをクリティカルアワーというそうです。

この時間をすぎると、誘拐された人の7割は死亡してしまうとか。

 

偶然女性が頭を殴られ、車に連れ込まれる現場を目撃した2人は大学での学びを必死で思い出し、捜査を始めます。

彼らが唯一手にしている、捜査3要素の一つ「現場」に残されたトッポキ。

このトッポキを頼りに、なんと彼女の家を発見!

(このトッポキ捜査がこれまた面白いw)

 

そこにいた怪しげな男とヒヨルは対峙することになるのですが、そこでまたまた学校での学びが役に立ちます。

なんちナイフを持った男を、護身術の授業で習ったとおりに取り押さえることに成功したのです!

 

じつはヒヨルは大学での講義に「つまらなさ」を感じていましたが

そこで初めて「授業での教えは無駄じゃない」と体感!

 

女性を必ず助け出すことを決意した2人は、これまで以上に講義に、実習に精を出すことになります…

大人はキレイゴトを並べる

女性の拉致現場を目撃した2人は、原則どおり警察署へ駆け込み通報するのですが

時を同じくして大企業家の孫の誘拐事件も発生。

そちらに大量の人員がさかれ、彼らの事件は「また後で」とすぐに取り合ってはくれません。

 

絶望する彼らは、自分たちで少女が高校生で家出をしており、家で同じ境遇の少女達と暮らしていることを突き止めるのですが、やはり大学の教授にはすぐに捜査は始まらないことを告げられます。

 

…授業では「通報がなくても警察が捜査にはいる場合もある」と教えられたのに!

 

しかしこの2人、へこたれません。

来たるべき日に備え始めます。

 

ほんとにどの世界の大人も勝手よねーーー

買う人がいるから売る人がいる

「少女の誘拐」=人身売買が目的なのかと思っていたのもつかの間。

少女たちの監禁場所で「排卵誘発剤」の使用を確信する痕跡を発見。

 

なんと、闇組織は卵子を産婦人科医院に闇転売していたんですねーーー

しかももう卵子を採取できなくなった子からは、臓器を取り出すという残忍さ。

観ていてホントに胸が苦しくなります。

 

劇中でヒヨルが解説をしていますが

家出少女であればそもそも家族は気づかない上、生活をともにしている同じ境遇の子たちは警察を恐れているため通報する可能性が低いため家出少女ばかりが襲われているという現実。

対象や場所を計算した、超組織的犯罪だったんですよ。

 

最初この映画を観始めたときは、イケメン2人が事件解決をするサラッとした映画かと思っていたら…

何これ、めっちゃ重いじゃん!?考えさせるじゃん!?

 

意外や意外、社会派映画でした!

エンドロールにおまけが ※ネタバレ結末※

やってきましたお待ちかね。

この映画、皆さん大好物のエンドロールおまけがあります!!

 

見逃してしまった方のために書きますね。

《エンドロール》

ヒヨルとギジュンはなんとか退学を免れ留年になる。

それとともに処分として言い渡されたのが雑用500時間。

 

2人が雑用として落ち葉の掃き掃除をしていると、近づいてくる女の子。

誘拐を目撃し、捜査のきっかけとなったあの子だ。

 

気づいたギジュンが「アンニョン」とフツーに声をかけると

少女は涙を拭いながらギジュンに近づき、静かに抱きつく。

それを観てヒヨルも駆け寄りハグ。

3人共静かに涙をながす。「大学を案内するよ」と自己紹介しながら校舎へあるき出す3人。

 

我先にと自己紹介をはじめるギジュンとヒヨル。

彼女づくりは抜かりなかった。

《終わり》

 

いやーーーこのエンドロールいいんですよ!

何がいいって、少女と再開したときのギジュンの「アンニョン」のトーン。

ほんとにフツーーーに久々に知り合いにあった感じのアンニョンなんです。

 

あれだけの悲劇を乗り越えた少女に対し、必要以上の同情をまったく感じさせないどころか

何の先入観もなく迎え入れる透明感を感じるアンニョンなんです。

 

ぜひこのシーンは観てほしいです!

(パク・ソジュンばんざい!)

 

というこで。

イケメンだけでなく演技力も抜群のパク・ソジュン、カン・ハヌルでお送りする映画『ミッドナイト・ランナー』。

ホイホイと楽しむつもりが、「買う人がいるから売る人がいる」という需要と供給に巻き込まれてしまった少女たちをとおして、人間の欲の使い方について考えさせられてしまう作品です。

 

現実社会でも、どうか大人たちの欲望に振り回され傷つく子供たちが一人でもいなくることと願ってやみません…

 

と、ここまで書いておいて、私は今日も動画鑑賞欲に負けてしまうのでした…

(韓国ドラマ『ミスティー』が思いの外面白いのですよ!また沼る〜w)

↓パク・ソジュンとウ・ドファンが一度に観られるって最高

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