いやーーー終わっちゃいましたね、ザ・ホーンティング・オブ・ブライマナー。
今まで見てきたドラマと違い、本作は一話一話書き起こしながら鑑賞していたので
とても多くの時間を過ごしたドラマです。
だからめっちゃ寂しいTT
9話という比較的短いドラマですが、人間ドラマをこれでもか!?と詰め込んだ作品。
この濃密で美しい物語を考察していきたいと思います!
ザ・ホーンティング・オブ・ブライマナー 考察
完全に愛の物語
もうこれは幽霊話やホラーではなく、完全に愛の物語です。
なぜなら、ドラマを見終わって思い出されるのは、最終話のダニとジェイミーの楽しくもすぐに壊れてしまいそうな毎日だからです。
2人のお互いを思う愛情は、想像以上に深かったですね。
ジェイミーは逃げ出すことなく、ダニを支え続け約束を果たしますし、ダニはジェイミーを巻き込むまいとして自ら悲しい決断をするわけですから…
「約束を果たした」という表現に「?」と思われる方もいらっしゃると思います。
ジェイミーはダニと一緒にいこう(死のう)と、「私も連れて行って」と湖の霊(ヴァイオラ)に懇願しますが、その時すでに湖の霊はダニになっていたので死ぬことはできませんでした。
ダニは最愛の人を巻き込みたくないはずですからね…
ジェイミーが道連れを懇願したことが、ダニとの約束を果たしたことになるとtemitaは判断しました。
ダニは自死し、ジェイミーは共に過ごすことはできず、残りの人生を独り生きることになります。
でもなんとなくなんですが、独り生き続けるジェイミーはとても心が満たされているのではないでしょうか?
フローラの結婚式を祝うためにやってきた、今のジェイミーの言葉や振る舞いがそう感じさせました。
それは同じくあの会場にいたオーウェンも、ハナとの別れにある程度の「納得感」のようなものを感じました。
もちろん誰もあんな形の死別に「納得」など全くしていないはずです。
ハナの死を確認し埋葬まで自ら行い、最後の最後まで愛を伝え続けるという献身的な寄り添いが、彼の未練を感じさせない今に繋がっていると思えてなりません。
「オレ、やりきったぜ」みたいなw
死を受け入れること
悲劇の館の始まりとなったヴァイオラ。
ヴァイオラのせいで命を落としたピーター。
ピーターが体に入り込んだため湖で溺死したレベッカ。
ドラマの中で、自らの死を受け入れていない人はやはり、人間に害を及ぼす悪霊になっています。
そして彼らは、自分の欲に負けてしまったことも共通点です。
お金、地位、認められたいという欲求、そして自らが愛する者を手放したくないという欲。
そんな自らのワガママを満たすために、ピーターやレベッカは幼いマイルズやフローラを乗っ取ろうとしていたわけですよ!?
ここまで書いてて思いましたが、2人は美男美女だけど最悪ですねw
ヴァイオラも独占欲が強すぎました。
館は娘に渡しても、せめてもドレスや宝飾品はパーディタと分けるべきだった…
(パーディタからすると、アーサーも持ってかれた感がありますし)
しかも妹を計画的に引き立て役に使うという策士ぶりw
temitaがパーディタなら、介護中に暴言の応戦になること間違いなしですw
(クソバ‥ぐらいは確実に言ってるw)
結核になるという不幸が起きなければ、ヴァイオラは生きて彼女の欲は満たされたかもしれないなと。
だけどヴァイオラが生きていたとして、パーディタはやっぱり抑圧され続けるわけで…
(なんせ引き立て役だから)
うーーん。パーディタはヴァイオラよりいい男と結婚し、ブライの館より良い家に住むってのがキレイな復讐ですかね?w
パーディタの来世に期待です。
「欲」と「愛情」の物語
このザ・ホーンティング・オブ・ブライマナーは、人間の欲が招く悲劇と相手を思いやる愛情とは何かを描いた作品です。
成功したい、お金・名誉がほしい、あの人の愛情がほしい…日々様々な欲と私たちは戦っています。
もちろん欲を持つことが悪いわけではありません。
ただ誰かを傷つけたり、無理やり奪ってしまうほどの強靭な欲を持つことは、
他人も傷つけるうえに自分もバチが当たるよってことかな?と。
ヴァイオラの屋敷に対する執着に近い欲が、今回の悲劇の始まりですし…
それとは対象的に、ジェイミーとダニの愛情は互いにとても献身的でした。
もちろんお互いに深く愛し合っているというのもありますが、いつも相手を思う姿勢にtemitaは心を奪われました!
何度もお互いへの愛情を口にし、支え合うシーンはほんとに美しいの一言。
(二人共美女だしね)
良いパートナーに出会えると人生変わるな!と妙に納得しましたw
最近結婚した友達に見せてやりたいです。
シーズン1『ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウス』と比較
シーズン1『ヒルハウス』は完全に家族再生の物語です。
夢のような屋敷での事件により、バラバラになった一家が、家族の自殺により再び集まり誤解を解き、また一つになるという物語。
オリジナル脚本というこで、ドラマを意識した作りがドンピシャ。
スピーディーな謎の展開と、スタイリッシュなエンディングの作り方で、ほんとうに一時停止ボタンを押せないドラマでした。
「ホラーは怖くてみない」民だった私を完全に変えてくれた衝撃作です。
シーズン2はフローラが言ってくれたように、愛の物語ですね。
最終話のダニ・ジェイミーの物語は、ほんとに美しく心に残るラブストーリーです。
正直、ピーター・レベッカの物語は噛ませ犬で、ダニ・ジェイミーの引き立て役では!?とすら思っていますw
(そして丸メガネも噛ませ犬でしたね)
こちらは、ヘンリー・ジェイムスの『ねじの回転』を原作にドラマをしてます。
怪談の形式をとっているが、テーマは異常状況下における登場人物たちの心理的な駆け引きであり、心理小説の名作として知られている。
-Wikipedia
小説をベースにしているだけに、濃密で計算された物語は流石の一言。
文庫本も出版されますね。ドラマで拾えなかった何かが見つかるかも…今度読もう。
ちなみにシーズン1とシーズン2に関連性は全くありません。
なので「シーズン1」見てないから、何か伏線取りこぼしてるかも!?ということはございません。ご安心を。
ということで。
考察も終わっちゃいましたね〜、ブライマナー。
なぜか失恋したような軽い喪失感とともに、無事全話のあらすじと考察を書けた満足感でいっぱいです。(忙しいなw)
完全な自己満足な記事ですが、少しでも『ザ・ホーンティング・オブ・ブライマナー』の世界を楽しみたい!と前のめりな皆さんと時間を共有でき、とても楽しかったです。
シリーズ3が発表されたらどうしよう…
嬉しいけど、また書き起こす!?どーするtemita!?
[どうでもいい裏話]
じつは私、あらすじの書き起こしはノートに手書きをしてました。
家中の中途半端に使われていた大小のノートを引っ張り出しましたよ…
結局B5ノート約4冊分が、ブライマナーでいっぱいになりましたとさ!w
↓第1話のネタバレあらすじです。
https://temitakms.com/blymanor/?=1125