「先が見えない。真っ暗だ。
俺たちの現実こそ、災いなんだ。」
映画冒頭のとある先輩の一言です。
そしてこの一言が、現実のものになります。
その状況から生き残るすべは一つ。
希望を捨てずに、とにかく駆け抜けろ!
あらすじ
大学を卒業するも、なかなか就職できないヨンナム(チョ・ジョンソク)。
母親の古希祝いがありセレモニー会場で親族に挨拶をしていると、そこに山岳サークル時代に一度告白をし振られたウィジュ(ユナ)が働いていた。
お互いの近況を話していたのもつかの間、大企業への復讐のためとある男が放った毒ガスがヨンナムたちの会場へ迫ってきていた…
ネタバレなし感想
人生にムダなことは一つもない
就職浪人のヨンナムは、姉から今の状況をさんざんに言われます。
ヨンナムは大学を卒業した今でも、公園でトレーニングを続け、
キレッキレの体力を維持しています。
まともに就職をせず、ふらふらしている弟に見えるのでしょう。
ヨンナムの部屋からカナビラをみつけ、「役にも立たないサークルに入って!!」
と怒りをぶつける姉。
しかしまさか、このヨンナムの山岳サークル経験とキレッキレの体力が一族を救うことになるとは!
ほんとに、人生何が役に立つか分かりません。
息もつかせぬ103分
ロッククライミングは最近趣味としてしている方が増えたので、
映像として見かけることは多かったのですが、
ロッククライミングにパニックアクションをかけ合わせると
こんなにエキサイトな映画になるなんて想像もしていなかった
というのが正直な感想です。
だって毒ガスから逃げ惑う2人の道具は
ロープ、カナビラ、チョークのみ。
あとは己の体1つ。
いくらなんでもカッコよすぎる…
文字にすると、「シンプルすぎて映像として見応えはあるのか」と
ふと頭をよぎるのですが心配ご無用。
ハリウッド映画のような爆発や暴走する車、
揉めに揉める大統領府も出てこないけど、
この映画にはそんなモノは全く無用です!
あの電子機器たちを登場させることで
今っぽい臨場感を味わえます!
(とても韓国っぽくて好きw)
ヨンナムの公園トレーニングは曲芸
この冒頭シーン、個人的に結構好きですw
おあばちゃんたちの熱い視線に、少し困惑しながら照れるヨンナムの可愛さがいいんですよね〜
だけどこのヨンナムのトレーニング姿は、ホントに凄いの一言。
実際にチョ・ジョンソクはやったんですかね??
このトレーニングはもはや曲芸なので、一見価値アリです。
最低人間はどこまでも最低で爽快
もはや、私が韓国映画がすきな理由の1つになりつつあります。
それは「最低人間の最低ぶり」w
どこまでも最低で、それはそれは爽快です。
今回ももれなく最低人間がでてきます。
ぜひその最低っぷりをお楽しみくださいw
韓国で940万人を動員し、2019年度の映画賞でたくさんの賞を受賞した映画『EXIT イグジット』。
韓国で公開されてからとても話題になった理由がわかります。
2人の目的や行動はとてもシンプルなのですが、
息もつかせぬ予想外な展開にココロががっちり掴まれてしまいました。
そして。
『愛の不時着』ロスの皆さん!意外な再会もありますよ↓
ということで。
毒ガスから自分たちを、そして皆を助けるために
ひたすら走り、ひたすら登る103分。
「完登」した2人のカナビラの重さが気になーーーる映画『EXIT イグジット』でした!
あぁ 面白かった!