予想だにしない真犯人にびっくり!
鮮やかに騙される映画『悪のクロニクル』。
なぜ話題にならないのか不思議でたまりませんw
▼あらすじ▼
江南署につとめるチェ・チャンシク(ソン・ヒョンジュ)は、事件解決におおきく貢献したとして表彰をうける。
出世も約束されるなか、祝の席のあと、タクシー運転手とケンカになり殺してしまう。
自身の進退にかかわることをおそれたチャンシクは、第三者に捜査がむかうよう証拠を隠滅しその場をさる。
しかし翌朝、世間はセンセーショナルなニュースにおどろく。
ある男の死体が江南署を空中からにらむように、クレーンで吊るされていたのだ。
出勤したチャンシクは、その死体が昨日殺したタクシー運転手であることに打ちひしがれる・・・
▼作品情報▼
2015年 制作
制作国 韓国
上映時間 102分
この作品はNetflixにて鑑賞したのですが、現在は配信してません。残念。
Amazonプライムビデオでは配信中です。
▼感想▼
大どんでん返し!!
パク・ソジュン目当てで見た作品です。
わかりやすいミステリーかな?と軽い気持ちで観始めたら最後w
なぜなら、大好物の「大どんでん返し!!」だったからです!
あまりにも展開が謎すぎて、ブンブン振り回されながら必死で観ていたら「犯人はこの人なの!?」の見事なオチ。
面白すぎて2回観たのは、私ですw
いや、3回目を観たのは私ですw
すべては「偶発的な本能」から始まった
物語は重い雨のシーンから始まります。
多くの野次馬が見守るなか、12人もの人を殺したとして警察に連行される父親。
雨なのか、自分の涙なのかもわからぬ程に顔を濡らし
それを見つめ続けることしかできない息子。
それから長い時間が過ぎ、現在の韓国・江南。
とあるコンビニでの殺人事件について、ヒョンジュ(パク・ソジュン)が書いた起訴状にたいし、上司であるチャンシクは訂正を指示します。
ヒョンジュ自身は、殺人罪を適用したいのですが、
チャンシク曰くこの事件は「偶発的な本能」による犯罪だと殺人罪の適用を却下してしまうわけです。
このときのヒョンジュの表情に注目。
この事件の謎をとくポイントになります。
よくできたタイトル
よく耳にする「クロニクル」という言葉。
歴史的な出来事や事件を、年代順にしるしている文章を年代記=クロニクルといいます。
勘のよい方なら、「あ!」とお気づきだと思います。
そうです。
この物語は冒頭の重い雨のシーンがすべての始まりです。
そこから皆の悲劇のクロニクルが始まってしまうのです。
社会の闇、大人の闇
すべての始まりである冒頭の逮捕のもととなる、12人殺害事件。
その事件は物語の終盤に、すべての真相があかされます。
この真相が、これまた胸をふさぐ残酷さなんです。
社会的弱者への暴力、社会的権力の暴走、そして誰かが誰かを思う愛…
いたたまれない気持ちになる状況のオンパレードなのですTT
その大人たちの暴走のなかで、1番の犠牲者が子供。
雨のなかでひたすら佇む息子の心や生活は、いったい誰が守るのでしょうか?
ただ、ここで打ちひしがれてばかりではダメですよ!
事件の真相においてけぼりにされてしまいます!
最初は大好きなパク・ソジュン目当てで観始めた映画『悪のクロニクル』。
蓋をあけてみると、自分の保身に走った大人たちの闇のなかで
必死に生きてきた子供たちの物語でした。
重い内容ですが、観ている者にわかりやすくシーンが展開してゆくうえに、
後半にやってくるどんでん返しの連続に大満足で鑑賞できます。
その濃密な展開は、102分の長さによくこれだけの情報をつめこんだな〜と関心するほど。
「ユージュアル・サスペクツ」や「ライフ・オブ・デイビットゲイル」などが好きな方にはどストライクなはず!
どんでん返し好きの皆さん、ぜひ御覧ください。
⬇またまた警察官なパク・ソジュン。家出少女が拉致される理由がわかりますか?