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【親子愛は盲目、でも許せない】映画『Search/サーチ』あらすじと感想

日本公開前より、全編パソコン画面という革新的な映画で話題になっていた映『Search/サーチ』。

内容は意外にも大好物な「大どんでん返し」系でした。

劇中ちょいちょい「ん?」と思ったところはやはり伏線。

あっという間に回収されていく爽快感は最高ー!!一言でした。

©ソニー・ピクチャーズ

【あらすじ】

生物の試験ため友人宅で勉強したあと、娘のマーガレットがこつ然と姿をけした。

警察からの依頼により、父親・デイビッドは娘の友人たちに直近の様子や

失踪時の状態を聞くも皆いちように「あまり親しくない」と言葉をもらす。

マーガレットのSNS上では90人あまりの友人が登録されているが、

「ランチはいつも一人でとっていた」と普段の生活からは想像もできない娘の姿が浮かび上がってくる。

はたして娘は何の目的で、どこへ消えたのか??

父親が執念でたどり着いた娘の真実とは…

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【感想】

親は子供のためにどこまでも残酷になれる

この映画のおもしろさは、このひとことにつきます。

 

妻亡き後、男手ひとつで育てた娘。

その娘が突然連絡がつかなくなり、何日も帰ってこない。

そのうえ父親をふくめ誰一人、その行方をしらないという現実。

この失意のどん底にいる父親をとおして、SNSで人とつながる娘の失踪をひもとく映画です。

 

じつは「どこまでも残酷」になってしまうのは、デイビッド親子ではないのです。

ではどの親子でしょうか?

ここでもう一つの親子関係がでてくる

©ソニー・ピクチャーズ

実はこの映画では、もう一つの親子が描かれています。

 

この親子関係は非常に重要な伏線なのですが、わかりにくくサラッと触れられています。

 

それは、事件を担当することになったヴィック警官と息子です。

ある日デイビッドはヴィック警官にポロっと

「娘に友達がいなかったなんて知らなかった」とこぼします。

するとヴィック警官は「子供のすべてを知る必要がある?」と返します。

 

ヴィック警官の息子はある日、ご近所さんたちに募金を募ります。

自分の父と母は警官なのでそのチャリティという名目でした。

しかしそれをウソだと見抜いた近所のひとりが、ヴィック警官に

「あなたの息子に、募金としょうしお金をとられた」と詰め寄られます。

 

このあとなんとヴィック警官は、

「チャリティは本当です」と息子のウソを突き通し、息子の罪をなかったことにしたのです。

このやり取りは、落ちこむデイビッドを励ますエピソードとして

サクッと描かれています。

 

じつはこれ、今後の事件の真相を解き明かす重要な伏線なのでした。

(上の写真全体が暗いヴィック警官。会話中の左下のデイビッドの映像が明るいのも意味がある)

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印象に残っていること ※ややネタバレあり!

①マーガレットと犯人の事件についての発言は映像としてみられない

この映画は娘マーガレットの日常や人物像を、SNSをとおした他人目線で組み立ててゆく映画。

なので事件が解決するまでは、マーガレットの発言は少なめなのです。

 

ですが最後の最後まで、マーガレットからの事件に関する直接的な発言はありません。

犯人も直接的な発言はありません。

二人とも「親目線からの、親からのみの証言」で真相が語られることになります。

②映像のほとんどをPC画面や報道、ネット動画・SNSで展開

©ソニー・ピクチャーズ

これはこの映画のいちばんの特徴ですね。

そして上記①の理由にもなります。

 

この展開は、観る者に父親デイビッドの苦しい捜索の追体験をさせる非常にたくみな手法です。

カーソルを所定の場所まで持ってゆき、一呼吸おいてクリックする様は

「もしかすると、知りたくもない娘の秘密がでてきてしまうかも」と

父親の揺れ動く心が手に取るように伝わります。

 

ネット中心の生活を逆手にとった、見事な演出です。

 

 

撮影期間はたったの13日。

ただし映像の編集や、アニメーションの作成に2年間もかかったというこの作品。

 

全編パソコンのモニター画面という革新的な映像ですが、

描いていたのはいつの時代も変わらない「親子間の盲目の愛」。

一方は正しい方向ですが、もう一方は誤った方向にむかってしまいます。

 

人とつながるツールが複雑になり、その内容自体の信頼性は自分で判断しなければいけない世の中です。

娘マーガレットの行いは、対岸の火事ではありません。

 

パソコン・スマホというツールとネット環境があれば、だれにでもおこってしまう悲劇を描いた映画『Search/サーチ』でした。

子供におこった悲劇で、親が向こう側へ落ちてゆく映画。

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