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緊急時サバイバルブックのようなNetflix映画『#生きている』ネタバレあらすじ

鑑賞後「これは緊急災害時のサバイバルブックだな」というのが一番の感想。

突発的な緊急事態に自宅でどんなふうに閉じこもり、情報を得て生き抜くかというトピックスがこれでもかと描かれています!

…ん?ついこないだまで私たちも同じ状況じゃなかったけ…?

あらすじ

自宅で眠りからさめたオ・ジュヌ(ユ・アイン)。

いつものようにゲーム仲間と会話をはじめると、重大事件が起こっているらしいとわかりテレビをつけると、ソウル市内で大量のゾンビが発生。人に襲いかかりパニックにおちいっている映像がながれる。

あっけに取られいるさなか、ジュヌは状況を確認しようと玄関ドアと開けると、隣に住んでいるという男性が血だらけで自宅に助けを求め入ってくる。

そこでようやく事態の重さに気づきジュヌは男性を追い出そうとするも、次第に男性がゾンビ化してゆき…

ネタバレ感想

ユ・アインの演技力

この映画一番の印象はとにかくスピード感です。

開始5分ではすでにジュヌの住むマンション内でゾンビが大量発生しており、

どこかへ避難しようにも出られない状況になってしまいます。

ジュヌの家族もそれぞれの事情で外出中のため、簡単に自宅にもどれない上に

政府はテレビを通して「生存者への自宅待機」を訴えているため、結局自宅にはジュヌ一人。

 

そのため映画前半のほとんどは自宅待機せざるおえなくなったジュヌを描きます。

Wifiが使えなくなったとおもったら食料が底をつきはじめ、水やガスなどのライフラインがひとつまた一つと奪われてゆきます。

 

この降って湧いた突然の不幸を演じたのは、ご存知ユ・アイン。

前半はほぼ一人かつ、同じセット(自宅)だけで真綿で首を絞められるような恐怖を演じています。

家族の安否もわからない中、「生きのこらねば」と自分を奮い立たせたかと思えば

突然の絶望におそわれ自ら命をたとうとしたり。

自分以外にも生存者がいることを知ったときの喜びなど、大きい振れ幅の感情が短時間でよく起こる映画なのですが、違和感なくジュヌの感情が伝わってきました。

映画『バーニング』でも、演技力の高さに魅了されましたが

やっぱり『#生きている』みたいな「ほぼ一人状態」だとなおさら際立っておりました!

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登山やキャンパーには勝てない

ジュヌの自殺を止めてくれたム・ユビン(パク・シネ)がなぜあんなにも冷静だったのか。

その答えに、登山やキャンプ愛好家だったというのがひとつあげられます。

 

ユビンとジュヌの部屋の違いと言ったらないですw

ユビンの部屋ならおそらくあと2週間ぐらいは、冷静に自宅待機ができるのではないかと思うほどキャンプ用品が充実しております。

ランタンや調理器具などだけでなく、なんと手のひらサイズのお手軽な斧まで完備。

しかもゾンビ足止め用の罠まで自作する実行力もあるとう頼もしさ

 

登山経験者が最強だと思ったのはこれだけではありません。

ジュヌが空腹に耐えかね、「アイテム探しだ」と称しご近所へ使えるものを探しにいったお隣さんがくしくも登山愛好家!w

カナビラなどが並ぶ様子は映画『EXIT イグジット』を思い出させます。

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EXITを観たときにも思いましたが

サバイバルのために、キャンプを始めるのもありかもしれません。

緊急災害時のサバイバルブック

意を決し、誰もいないマンションの8階に逃げ込むことを決めた2人。

大勢のゾンビとの格闘や紆余曲折ありなんとか軍のヘリに救助され安堵するなか

それでもまだ救助を求めるSNSが鳴り止まないよという感じでエンドロールです。

 

「平和平康安寧」な自宅から飛び出し、壮絶な格闘したあととしてはだいぶあっさりなエンディングです。個人的にはちょっと拍子抜けしちゃったというのが本音です。

 

ただあのエンディングシーンをみて思い出したのか、東日本大震災時です。

災害伝言ダイヤルもパンク状態でつながらず、意外にもSNSでの生存確認や救助要請がゆうこうだったこと。

まさにそれを思い出させるシーンだったんです。

 

振り返るとこの映画はまるで、緊急時サバイバルブックのよう。

ランタン、無線機、ドローン、ジャックにつなぐイヤホン、ヌテラ(火を使わず高カロリー摂取)、救助要請方法などライフラインが閉ざされたときの実用なアイテムが次々と登場し、彼らを救います。

対策を喚起するへたな動画よりも、印象に強く残っています。

 

そしてテレビで繰り返し放送されていた国民大原則での「自宅待機要請」は、私たちの現実社会でおこっているコロナ禍での要請を思い起こさせます。

ゾンビに食べられるかどうかの緊急時なのに、自宅で出来るリラックス方法としてストレッチ番組が流れジュヌの怒りを買うシーンなどはまるで先日までの私たちのよう。

緊急時の現実と政府との温度差を、まさか映画でも味わうことになるとは…

 

ゾンビに追いかけられる災害はこの先ないと思いますが、いかなる想定外でもユビンのようにたくましく生き抜いて行けるよう備えたいとおもう映画『#生きている』でした。

 

とりあえずコード式イヤホン、非常食用チョコレート、なんならホイッスルも常備します…

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