【あらすじ】
全国のあやしい宗教を独自で捜査し、執筆活動をしているパク牧師。
同じ事務所の若手・ヨハネを、気になる新興宗教団体へ潜入させている。
しかしその団体は、よくある多額のお布施など全くさせず、信者の日々の痛みによりそい、善良な団体の側面しかみせない。
いつものように施設前で張っていると、警察が施設を訪ねてくる。
話をきくと、近くのトンネルで見つかった少女の白骨死体の件についてだった。
やはり何かあると確信するパク牧師。
仲良くしている僧侶の協力をあおぎ、団体の経典から全容を解剖しようとする・・・
【考察】
相棒はヨハネ!?
映画冒頭から、なんとも言えない違和感を感じます。
だってパク教授の相棒は「ヨハネ」。
キリスト教信仰者がかなりの数をしめる韓国では、洗礼名をそのまま改名して使う人もいるよう。
ただこの映画では、やはり仏教との対峙の意味で「ヨハネ」を使っています。
だからといって、宗教戦争を描いているわけではないんです。
「あらすじ」には書いてませんが、パク教授達が活動をする約十年前、
ある村で双子が生まれます。
一人は女の子、もう一方は人の形をしていませんでした。
それをきっかけに、その家族には受難がつきまといます。
追いかける者と追いかけられる者
映画は、この「パク教授」と「片割れの女の子」の2つの視点を軸に展開します。
徹底的に隠された集団の闇を追いかける教授と、絶対にバレてはいけない秘密をひとりで抱えた少女。
この2つが結びついたのは、やはりあの宗教団体。
そこから怒涛の「謎解き」が展開されます。
【生きている人間が一番怖い】
印象としては、ありがちな宗教映画の不気味さを残しつつ、「信仰」について考えさせられる映画です。
善も悪も紙一重、表裏一体。
「信じる」ことのみにより救いがあるようで、それにすがってしまったために、悪の道へ落ちてしまう人間の弱さを描いているように感じました。
何よりも生きている人間が一番怖いですw
見る人により感想や伏線の気づきも違うので、大人数で観るのがオススメ。
その後の感想大会が盛り上がること、間違いなしww
宗教をエッセンスにした映画を見る度に、無宗教であることを少し後悔します。
聖書に親しんでいないtemitaは、細かい伏線をひろえず、リアルタイムに「ニヤッ」と出来ませんーーーw 悔しいww
この悔しさは、映画「マトリックス」でも味わいました。映画通の方に宗教解説をしてもらい、やっと面白さがわかったんですよ・・・トホホ。
「サバハ」が気になる方は、きっとこれも好き。
映画『コクソン』と映画『プリースト』もレビューしてます。こちらもどうぞ。
また面白い映画をシェアさせてくださいね!
ではでは