【映画情報】
2018年 制作
上映時間 137分
【あらすじ】
タクシー運転手をしながら、男手ひとつで娘を育てるキム・マンソプ。
家賃を支払うためにドイツ人記者ピーターを光州まで乗せることに。
ところが光州は軍部と市民や学生が対立を深めているため、立ち入りが禁止されていた。
検問を掻い潜りなんとか光州に着いた二人。
そこで目にしたのは戒厳軍が市民に向けて銃を発砲する信じがたい光景だった・・・
【感想】
ずーっと見たいなを思っていた矢先、アマゾンのプライムナイトにて100円だったため視聴しました!(期間限定)
これは実際に起こった「光州事件」をベースにした映画です。
事件が起こったのは、なんと1980年!
私が生まれる数年前という衝撃。
こんな惨劇から、約40年しか経っていないんですね。
最初はお金のために動いていたマンソプが、軍の暴挙を目の当たりにし次第に自ら最前線へ足を運ぶようになる姿に心が揺さぶられます。
予想外にも涙ぐんでしまいました!
この映画のヒットを機に、キム・マンソプ氏の実の息子さんが「本当の姿を知ってほしい」と名乗り出ます。
劇中は脚色のために英語が話せないといった設定ですが、実際は日本語、英語ともに堪能だったよう。
通訳なしで外国人記者とやり取りも行っていたそうです。
少しネタバレになりますが、ピーターは「再会したい」と切に願ったいたようですが、実物のキム・マンソプ氏は事件の4年後に肝臓がんで亡くなっていました。
今頃お二人で積もる話に花を咲かせているかもしれません。
(モデルとなったユルゲン・ヘンツペーター氏も2016年にお亡くなりになってます)
【行き先が「光化門」である理由】
現代に戻った映画の終わり際に、キム・マンソプ氏のタクシーにお客さんが乗り込みます。
告げられた行き先は「光化門」。
そこは、韓国民主主義の象徴的な場所です。
前政権を倒すためにデモが行われた所としても記憶に新しいですね。
「まだまだ、国民の戦いは終わらない」と強い決意を感じました。
心に突き刺さる映画でした。