こわい。こわい。こわい。
「おかしさ」に気づきながらも、流れにのっちゃう人間が怖すぎる。
最近、「豪邸」内で事件がおこる映画ばかりみている気がします・・・
豪邸だからこそ、まわりに「おかしさ」がバレないのでしょうか?
豪邸に住めるからこそ、「自分の欲」に素直なのでしょうか?
【あらすじ】
2年前に息子タイを失ったウィル(ローガン・マーシャルグリーン)。
元妻のエデン(トミー・ブランチャード)とその恋人デビット(マイケル・ユイスマン)から、パーティの招待状が届く。
いまさらと気乗りしないウィルだが、会場であるかつてエデンとくらした自宅にむかう。
昔ながらの友人たちと談笑しながらも、元妻エデンへの違和感をかくせないウィル。
息子をなくし自殺未遂をおこすまでに気落ちしていたエデンが、その影を感じさせないほど優雅にホストをつとめていたからだ。
その「違和感」は現実のものになる・・・
以降、ネタバレな記載もあります。
映画を楽しみたい方は、目次にある【☆おまけ☆】だけでも読んでってください!
【考察】
オープニングのコヨーテひき逃げ事件
これはもはや、スリラー映画の定番なのでしょうか?
映画の冒頭で、ウィルたちがエデン宅へ向かう途中、コヨーテをひいてしまします。
このシーンをみて思い出したのは、そう、映画『ゲット・アウト』。
『ゲット・アウト』でも、今後おきる不吉な事件の予兆として、動物のひき逃げシーンがでてきます。
『ゲット・アウト』でのひき逃げシーンは、映画を鑑賞しつづける上での鍵となる、とても重要な役割がありました。
ですが今回の『不吉な招待状』では、『ゲット・アウト』ほどひき逃げシーンに大きな意味をもたせてはいなかったです。
こちらでは、あくまでもひき逃げシーンの役割は「予兆」ってかんじですね。
⬇『ゲット・アウト』の記事もどうぞ。
クレアの選択
じつは、違和感を感じていたのはウィルだけではありませんでした。
それは友人のひとり、クレアです。
最初からウィルとともに、怪訝な表情だったクレアが、やはり途中で帰宅。
ホストのエデンやデビットは引き留めます。
この選択がクレアを救います。
これから皆に襲いかかる悲劇から、唯一逃れられるんです。
この決断、大事ですよね。
しかもこの映画のような、仲間のつどいの場で空気をみだすようなコトは、とても言い出しづらいですから。
ただ気になる描写があります。
「クレアの車に僕の車が止めてある」とエデンの友人のひとり・プルーイットが
クレアとともに駐車場に向かいます。
その後プルーイットは「クレアに事情を説明した」と少し遅れて、皆のもとに戻ります。
しかもその後クレアが無事に離れることが出来たかは、
描かれていないのですTT
そこで映画の結末を考慮すると。
エデン宅での悲劇は逃れられたが、
悲しい惨劇からは逃げられなかった。
と考えるのが自然かも・・・TT
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そこで豪勢なディナーが振る舞われます。
そのシーンをみて、「あれ?これって最後の晩餐じゃない?」
とおもったのは、私だけではないはず。
しかもウィルの風貌は、完全にイエスを彷彿とさせます。
レオナルド・ダ・ヴィンチも描き、日本でも有名な「最後の晩餐」。
あの晩餐はイエスが処刑される前日、12人の弟子とともにした最後の食事。
しかもその席でイエスは「この中に裏切り者がいる」といい、「その裏切り者は私が浸したパンをあたえる者だ」とパンをユダにあたえます。
『インビテーション/不吉な招待状』でも、デヴィッドがグラスをウィルに渡します。
まるでこのあとの、ウィルの行動を暗示しているかのよう。
しかもエデンとデビットのディナーの参加者は、ホストの2人をふくめ12人。
ぜっっっったい意識してる!
はず!w
この悲劇の始まりは、息子を亡くしてしまう悲しみから始まりました。
元妻エデンは信仰にたより、乗り越えようともがきました。
もがいた結果、痛みから開放されるためにこの計画を実行します。
個人的には、元夫ウィルの「2年間のもがき」も知りたかったなぁと。
そこを描くことで、エデンの悲しみの深さや、信仰にはまってしまう絶望感も、もっと感じられたはず。
そしてエデンの信仰した団体が計画した真の目的が描かれていたら、
ひとくせも、ふたくせもあるスリラー映画だったかもしれません。
ラストシーンのそこらじゅうに見える「赤いランプ」が、後味の悪さと計画の異常さをぼんやりと浮き立たせる、そんな映画『インビテーション/不吉な招待状』でした。
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エデンの現恋人役、マイケル・ユイスマン。
なんとNetflixドラマ『ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウス』の長男だった件!
まさかこんなところで再会できるとは。
かってに親戚気分w
Netflixドラマ『ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウス』